路面の締固め機械であるコンバインドローラは、車体が小さく、運転がしやすい上に、運転席からの視界が良好で、さらに車両自体に圧迫感が少ないことから、作業員がコンバインドローラに近づいて作業することも多いです。こういった要因からコンバインドローラは巻き込み事故を起こしかねません。そうした建設現場における事故を防ぐため、アクティオが開発したのが、コンバインドローラ用の後付け衝突軽減システムです。
自動車の世界では、新型車への緊急自動ブレーキ義務化が進んでおります。建設業界においても、建設現場における安全性の向上が求められているのが現状です。
令和2(2020)年度における車両系建設機械及び高所作業車の種類別・事故の型別死亡災害発生状況を調べてみると、死亡者数は52名でこのうち、建設機械別では掘削用機械が19人(37%)と最も多く、次いで整地・運搬・積込み用機械が13人(25%)と続きます。
このような流れを受け、建設機械用の注意喚起システムや自動ブレーキなどが開発・販売されていますが、建設機械メーカーが標準採用するケースのほかに、市中に出回っている建設機械に後付けするタイプは少ないです。
アクティオでは、以前から事故が多いバックホー(掘削用機械)に的を絞り、後付け可能な安全装置の開発に注力してきました。「バックしないバックホー」(2011年5月に共同特許取得)、緊急停止装置付きで作業者の安全を考慮した「スリーエスバックホー」(2017年特許取得)、スリーエスバックホーの改良版「フォーエスバックホー」などがあります。
今回、アクティオが新たに開発したのはコンバインドローラ(前:鉄輪、後:タイヤ)用の後付け衝突軽減システムです。締固め機械である転圧ローラが活躍する現場では、転圧ローラがスピードを出して作業することはほとんどありません。ゆっくり動いているため、危険な状況ではないように思えてしまいますが、先に挙げた統計の通り、令和2年(2020)度は4名の方が亡くなっています。コンバインドローラよりも大型の転圧ローラの中には、建設機械メーカーが純正で衝突軽減システムを装着している機種もあります。当時、コンバインドローラには採用機種がなく、また、アクティオが保有している台数としてはコンバインドローラのほうが多いため、今回、開発に踏み切りました。
建設機械は、緊急時の安全性と通常時の作業性を両立させる必要があります。過度にセンサーが反応し、作業が頻繁に中断したのでは仕事にならないからです。大型の転圧ローラに採用されている衝突軽減システムの多くは、人も物も検知します。しかし、作業性を向上させたい場合は、物の検知を解除することも可能です。ただし、解除スイッチを押し、解除中であることを知らせるため、警報が鳴り続けるのが一般的です。
アクティオが開発したコンバインドローラ用の後付け衝突軽減システムは、人のみを検知します。物は検知しないため、例えば壁の際を転圧するといった作業が可能になります。また移動時に使用する高速走行モードでは作動せず、あくまでも作業時に使用する低速走行モードのみで効きます。
今回開発したコンバインドローラ用の後付け衝突軽減システムは人のみを検知するため、壁に見立てたコーンの横ギリギリまで作業することが可能です。人の検知は車両後方に付けられた人感センサーによって行っています。
作動イメージは次の通りです。まず後退での作業時、検知エリア内に人がいると判断すると、警報と黄ランプの点灯、運転席に設けられたモニター表示でオペレーターに知らせます。バック走行時の検知距離は8m(5mから減速開始)、検知幅は車体幅になっています。衝突軽減システムの作動状態は、運転席に設けられたモニターでも確認できます。
作動原理は単純で、電動シリンダーによって前後進レバーを押し、ニュートラルに戻すと停止します。実際に緊急停止する際の人との距離は2~3mだ。”緊急停止”と聞くと、ガクンと止まるようなイメージを抱くかもしれませんが、実際は緩やかに停止します。急に止まると仕上げ途中の舗装を傷めてしまうため、あえてこのような設定にしています。
緊急停止は、後付けされた電動シリンダーによって前後進レバーをニュートラルに戻すことで行われています。
しかし、前後進レバーをニュートラルにすることによって緊急停止させるため、停止した場所が傾斜しているとコンバインドローラが動き出す可能性があります。オペレーターが乗車していれば対処可能かもしれませんが、確認のため降りてしまった場合は危険です。そこで緊急停止した場合はパーキングブレーキが自動で作動する仕組みになっています。
この後付け衝突軽減システムは、コンバインドローラとして有名な酒井重工業の「TW354、TW504」に対応しています。アクティオは今後、大型ローラ、もしくはホイールローダへの展開を検討しており、後方の視界確保が難しい建設機械の事故を少しでも未然に防げるよう努めていきます。
※本装置は安全補助装置です。100%事故を防ぐものではございません。使用にあたっても従来通りの安全注意事項を必ずお守りください。
建設業の労働災害での死亡者数はここ数年減少傾向でしたが、2017年は増加に転じるなど、まだまだ絶えません。VRの技術を使い疑似的な不安全行動をする事により、どこに危険個所があるのか、安全ではない行動をとるとどのような結果を招くのかを体験し、安全意識高揚につなげて頂けるシステムです。
20種類以上のコンテンツが利用可能です。
トンネル点検作業の効率化を追求した高所作業車。
■特徴
・様々トンネルのR面に対して作業床が階段状に0~50°任意に変形可能。
・トンネル内の点検作業用に特化。
・トンネル点検作業の効率化。
お手持ちのスマホ(iphone、android)でweb会議システム(Zoom、teams等)を利用して簡単にリアルタイムに現場への遠隔支援が可能。
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錆や塗膜などの除去を目的とした屋外向けレーザークリー人具装置です。
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配筋、デッキプレートの上や敷き鉄板の段差でもスムーズに移動が可能。あらゆる現場がフィールドとなります。
■特徴
・敷き鉄板の段差、現場での悪路でも楽々走行。
・配筋、デッキプレート、敷き鉄板上での運搬に。
・クローラー部分が衝撃を吸収し、搬送負荷が軽減されるので、軽い力で運搬可能。
・ハンドルは、取り外し可能。
・最大積載荷量は、150㎏。